物語の発端は、漫画の取材のためにイタリア・ヴェネツィアを訪れていた岸辺露伴の些細な過ちから始まります。観光名所である教会の荘厳な雰囲気に飲まれた露伴は、誤って懺悔(告解)を聞く神父側の小部屋に入り込んでしまいます。そこへ一人の紳士が現れ、神父がいると思い込んだまま、自らが背負う「過去の罪と恐怖」を告白し始めました。
男が若かりし頃、生活困窮から浮浪者(物乞い)を冷酷に見殺しにした過去がありました。食料を乞う浮浪者に対し、男は無慈悲にも重労働を課し、飢餓状態で米袋を運ばせ続けた末に命を奪ったのです。息絶える間際、浮浪者は男に対して「お前が人生で最も幸せの絶頂を迎えた瞬間に、必ず迎えに来る」と言い残し、怨霊となって取り憑くことを誓いました。
その後、男は事業で大成功を収め、巨万の富と愛する家族を手に入れます。まさに「人生の最高潮」に達したその日、過去の呪いが現実となって男の前に姿を現すことになります。