オフィスマーケットが成熟期を迎えるなか、虎ノ門タワーズオフィス賃料相場とテナントの動向には明確な特徴が見られます。大手仲介会社の取引データおよび登記情報によると、現在の虎ノ門タワーズオフィス坪単価は共益費込みで月額3万8,000円〜4万3,000円程度のレンジを形成しています。麻布台ヒルズや虎ノ門ヒルズステーションタワーといった新鋭ビルの設定賃料(坪5万円台後半〜6万円超)と比較すると、港区一等地のランドマークでありながら、企業の固定費負担を合理的な範囲に抑えられる戦略的プライシングとして評価されています。
この安定した相場を支えているのが、虎ノ門タワーズオフィステナント企業の質の高さです。ビル内には、外資系コンサルティングファームや有力な法律事務所・特許事務所、最先端のITソリューション企業、さらにはグローバルに事業展開する医療・バイオテック企業が名を連ねています。取材に応じたオフィスマネジメント担当者は次のように証言します。「2000年代半ばの竣工ビルではありますが、ワンフロアの使い勝手と耐震・BCPスペックが極めて高く、移転によるブランディング向上と実質コスト削減を両立できる稀有な物件です」。
一方で、気になる虎ノ門タワーズオフィス空室情報について調査したところ、現在の稼働率は約98%の高水準を維持しています。一般の賃貸ポータルサイトでは「満室」と表示されるケースが大半ですが、水面下では区画分割や既存テナントの床面積再編に伴う内定ベースの募集が定期的に動いています。数ヶ月先の空き予定情報を察知した企業による「先行申し込み」で埋まる事例が多く、公に大規模な空室が長期放置されるケースはほとんど見受けられません。