カプコンの看板タイトルのひとつとして世界的な注目を集めた本作ですが、発売直後のSteamレビューでは一時「賛否両論(好評率40%台)」まで落ち込むなど、異例の事態となりました。一方で、主要ゲームメディアのレビュー集計サイト(Metacritic)では86点という高評価を獲得。この極端な乖離はなぜ生じたのでしょうか。関係者への取材や膨大なユーザーレビューの分析から、3つの構造的要因が浮き彫りになっています。
最大の争点となったのは、ファストトラベルの大幅な制限です。多くの現代オープンワールドがマップ上のアイコンへ即座にワープできるのに対し、本作では高価な消費アイテム「刹那の飛石」と設置式拠点「戻りの礎」が必須。定期便である「牛車」を使っても、道中で大型モンスターに襲撃撃破されれば徒歩で夜の荒野に取り残されるという、極めてシビアな仕様が貫かれています。これが「リアルな旅のドラマ」として刺さった層がいる一方、「移動が面倒で時間が溶ける」とストレスを感じた層の間で決定的な断絶を生みました。
次に挙げられるのが、PC版を中心とした発売初期のパフォーマンス問題です。NPCの思考処理がCPUに過剰な負荷をかけ、ハイエンドPCであっても人口密集地(ヴェルンワースなど)でフレームレートが30fpsを下回る事態が多発。「推奨動作環境を満たしているのにカクつく」という不満が初動の低評価を加速させました。
そして3つ目が、NPCや従者(ポーン)を介して感染する謎の奇病「竜憑き(りゅうつき)」の存在です。感染を放置したまま宿屋に泊まると、一夜にして街のNPCが全滅するという極端なカタストロフが発生。事前警告の分かりにくさと取り返しのつかなさが、当時のプレイヤーコミュニティに強い阿鼻叫喚と不信感をもたらしました。