鳩山家の歴史の中で最も劇的なドラマを描いたのが、鳩山由紀夫氏とその弟である故・鳩山邦夫氏の兄弟関係である。二人ともかつては自民党に所属していたが、1990年代の政治改編の波の中で道を分かつこととなった。
兄の由紀夫氏は与党脱退を経て民主党の設立に奔走し、2009年には政権交代を実現させて自ら総理大臣の座に就いた。一方で弟の邦夫氏は自由民主党の要職を歴任し、総務大臣や法務大臣などの重職を務め上げた。政策理念や所属政党の違いから「鳩山兄弟の政治的決裂」としてメディアを大いに賑わせたが、二人の根底には常に一族の誇りと強固な絆が存在していた。党派を超えて政界のトップクラスに君臨し続けた兄弟の姿は、他家には見られない独特のダイナミズムを放っている。