西村賢太の急死から現在|破滅型無頼派の生い立ちと遺された名作

西村賢太の急死から現在|破滅型無頼派の生い立ちと遺された名作

西村賢太の急死から現在|破滅型無頼派の生い立ちと遺された名作の要点を詳しく解説してご紹介します。

2011年1月、西村賢太の名は日本中に知れ渡ることになります。19歳の青年・北町貫多の日雇い労働と貧困、自堕落な日常を生々しく描いた中編小説『苦役列車』が、第144回芥川龍之介賞を受賞したのです。

選考会当夜に行われた芥川賞の受賞会見は、文学史に残る伝説となりました。受賞の報せをどこで待っていたかを問われた西村は、悪びれる様子もなく次のように放ちました。

「そろそろ風俗に行こうかなと思っていて、行かなくてよかったなと」

着流し姿で登場し、気取った文壇の空気を一蹴するような剥き出しの本音は、メディアで瞬く間に拡散。ワイドショーやバラエティ番組にも引っ張りだことなり、一躍時代の寵児となりました。しかし、その話題性以上に批評家たちを唸らせたのは、『苦役列車』に込められた研ぎ澄まされた美文と、昭和初期の私小説を継承する圧倒的な文章力でした。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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