カウンター越しに響く鉄板の爆音。この音を聞きながら、かつて世界の頂点に立った怪力自慢たちが喉を鳴らした。スタン・ハンセンが豪快に赤身を平らげ、若き日のハルク・ホーガンがビルドアップのために通い詰めた逸話は、今やファンの間で語り草だ。日本マット界の父であるアントニオ猪木をはじめとする新日本プロレスリング株式会社の猛者たちにとっても、ここは過酷な巡業を支えるエナジーステーションだった。
その熱狂は海を越え、米国のWWE (World Wrestling Entertainmentのトップスターたちにも直輸入された。来日した外国人レスラーがまず目指す場所、それがリベラだったのだ。店内には、特別な功績を残したファイターだけに贈られる伝説のサテンジャンパー「リベラ・ステーキハウス・ジャケット」を着たレスラーたちの勇姿が誇らしげに掲げられている。彼らが愛したリングの熱量が、今も店内の空気に溶け込んでいる。