点滅信号をめぐる議論では、インターネット上などで様々な俗説や誤解が飛び交っています。命を守るため、そして法的な不利益を被らないために知っておくべき「2大誤解」を整理します。
誤解①:「黄色点滅は徐行義務がないからスピードを落とさなくていい」
法文上、黄色点滅そのものに一律の徐行義務は書かれていません。しかし、道路交通法第42条では「左右の見通しがきかない交差点」では徐行しなければならないと定められています。街灯が少なく建物の死角が多い夜間の交差点では、実質的に徐行義務が発生している状況がほとんどです。「法律に徐行と書いていないからアクセルを踏み続ける」という解釈は、法解釈としても運転実務としても極めて危険です。
誤解②:「相手が赤点滅なら自分に過失はつかない」
先述の通り、道路交通法における優先関係と民事上の過失割合は別次元の判断基準です。交通心理学において指摘される「確証バイアス(自分にとって都合のよい情報ばかりを信じる心理)」により、「自分は黄色だから相手が止まるはず」と信じ込むことが致命的な衝突を招きます。赤点滅側のドライバーが一時停止を怠る可能性(不停止違反)を常に予見してブレーキペダルに足を乗せておく構えが不可欠です。
【プロの結論】事故ゼロを徹底するドライバーの行動基準とリスク回避術
交差点における安全確保の鉄則は、「信号の灯火色に頼った安全の思い込み」を完全に排除することです。黄色の点滅信号に直面した際、模範的なプロドライバーが実践している行動基準は極めてシンプルです。
交差点の20〜30メートル手前でアクセルから足を離し、いつでも停止できる「構えブレーキ」の体勢を作ること。そして、左右の死角から一時停止を無視した車両や無灯火の自転車、夜間の歩行者が飛び出してくる可能性を疑いながら、「徐行に準ずる速度(すぐに止まれる速度)」まで自然に減速して交差点へ進入することです。このわずか2〜3秒の慎重さが、一生を左右する重大事故と過失割合のトラブルから身を守る最大の防壁となります。