捜索の現場において、最初の72時間は「黄金の時間(ゴールデンタイム)」と呼ばれる。この時間を過ぎると、高齢者や要介護者の生存率は急激に低下し、意図的な失踪であっても当事者が遠方へ移動したり、通信端末を破棄したりすることで足取りが完全に途絶えてしまう。残された家族がパニックに陥ることなく、即座に収集すべき決定的な手がかりが存在する。
第一に確保すべきは、交通系ICカード(SuicaやPASMO)の利用履歴とスマートフォンのアカウント情報だ。位置情報共有アプリがオフになっていても、Googleタイムラインやクラウドに同期された写真の位置情報メタデータから直前の行動範囲が特定できるケースは多い。また、自宅に残されたゴミ箱の中身、検索履歴、銀行口座の入出金記録、直近の人間関係の微細な変化は、警察や民間調査員が捜索方針を立てる上での生命線となる。