Dioのジョジョ立ち完全解剖!元ネタと再現法・驚愕の難易度

Dioのジョジョ立ち完全解剖!元ネタと再現法・驚愕の難易度

Dioのジョジョ立ち完全解剖!元ネタと再現法・驚愕の難易度にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

DIOのポージングが放つ異様なまでの引力は、単なる「奇抜な格好」から生まれたものではありません。作者の荒木飛呂彦氏が自著や展覧会のインタビューで幾度となく明言している通り、その根底には西洋美術史の古典彫刻とハイファッションの融合という明確な美学が存在します。

ルネサンス期以降の絵画や彫刻において多用された技法に「コントラポスト(contrapposto)」があります。これは、体重の大部分を片足にかけ、肩と腰の傾きを逆方向にねじれさせることで、静止状態の肉体にダイナミックな生命感と緊張感を生み出す構図法です。ミケランジェロのダビデ像がその代表例ですが、荒木氏はこの古典的な技法を極限まで誇張し、マンガ表現へと昇華させました。

さらに決定的なエッセンスとなったのが、荒木飛呂彦 ファッションポーズ 元ネタとしても名高い海外モード誌の存在です。『Vogue』をはじめ、ジャンニ・ヴェルサーチやクリスチャン・ディオールといったトップメゾンのコレクション写真で見られる、モデルたちの反自然主義的で鋭角的なポージングを熱心に研究・サンプリングしたことが、DIOの立ち姿に退廃的な気品をもたらしました。人間を超越した吸血鬼の肉体美と、世紀末のモードファッションが奇跡的な配合で結びついた結果、読者の網膜に焼き付いて離れないDIO特有のシルエットが完成したのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。