もうひとつ、主役である椿隆之さんの死亡説が根強く検索される要因となったのが、2016年11月8日に発生したロードレージ暴行事件です。
東京都中野区の路上を歩行していた椿さんは、オートバイの運転手と口論になり、駆けつけた運転手の弟からゴルフクラブで顔面を滅多打ちにされるという卑劣な暴力被害に遭いました。診断結果は左頬骨骨折、上顎骨粉砕骨折、鼻骨骨折、前頭骨粉砕骨折という全治半年の瀕死の重傷でした。事件の一報が流れた当時、テレビ各局が報じた生々しい負傷状況から「命が危ないのではないか」とファンが騒然となり、ネット掲示板には一時「死亡説」すら書き込まれる事態に発展しました。
役者の命である顔面に広範な傷を負い、精神的にも深いトラウマを背負った椿さんでしたが、複数回に及ぶ形成再建手術と過酷なリハビリテーションを乗り越えました。当時の手記やインタビューでは、鏡を見ることすら恐ろしかった絶望的な日々から、応援してくれるファンの声と言葉を糧に再び立ち上がった心境が赤裸々に語られています。
2026年現在の椿隆之さんは、現代の高度な形成外科医療と本人の弛まぬ努力により、顔の傷跡も注視しなければ分からないレベルまで劇的に回復しています。2019年には『仮面ライダージオウ』で剣崎一真役として堂々のテレビ客演を果たし、2024年の『仮面ライダー剣 20周年』記念イヤーでも当時と変わらぬ凛々しい姿でステージに立ちました。被害者支援や防犯啓発のメッセージを発信しつつ、舞台や映像の世界で力強く生きる椿さんの姿は、多くの人々に勇気を与えています。