古い賃貸アパートやマンションでは、電子レンジや洗濯機を置くスペースの壁に「通常の2口コンセントしかなく、アース端子が見当たらない」というトラブルが頻発しています。この場合の具体的な解決策と注意点を整理しました。
1. 賃貸住宅でアース端子がない場合の対応手順
コンセントにアース端子がない場合、無資格者が壁の内部配線をいじることは電気工事士法で固く禁じられています。勝手にコンセントプレートを外して配線を加工してはいけません。
まずは賃貸管理会社または大家さんに「電子レンジ(洗濯機)の設置にあたりアース端子付きコンセントへの交換工事を行いたい」旨を相談します。入居者の安全確保に関わる設備改善であるため、物件によってはオーナー側が費用を全額または一部負担してくれるケースもあります。
2. 電気工事の相場費用と所要時間
アース端子の増設工事は、既存の配管ルートにアース線が通っているかどうかで費用が変動します。
- 既存コンセントのアース付きプレート交換(配線がある場合):約5,000円〜8,000円(作業時間:約15〜30分)
- 分電盤からアース線を新規配線する場合:約12,000円〜25,000円(配線距離により変動)
- 屋外への接地棒打ち込み工事が必要な場合:約20,000円〜35,000円前後
3. 工事が難しい場合の暫定策:ビリビリガード(プラグ形漏電遮断器)
賃貸の規約等で壁の穴あけや配線工事が一切許可されない場合の現実的な選択肢として、テンパール工業などが製造している「ビリビリガード(プラグ形漏電遮断器)」の導入があります。コンセントと家電プラグの間に挟むだけで、万が一の漏電時に0.1秒以内で電気を遮断する器具です。完全なアース接地の代わりにはなりませんが、感電事故を大幅に軽減するセーフティネットとして有効です。