ヘッドライトの黄ばみを放置、あるいは誤った裏ワザで白濁させてしまう行為は、単に見た目の問題にとどまらず、車検制度の現場において致命的なトラブルに直結します。現在、自動車の継続検査(車検)における前照灯試験は、従来のハイビーム計測から「すれ違い用前照灯(ロービーム)」による厳格な計測へと完全移行しています。
ロービーム計測では、対向車への眩惑を防ぐ「カットオフライン(明暗境界線)」の鮮明さと、定められた測定点における十分な光度(カンデラ)が求められます。ヘッドライトレンズが黄ばんでいたり、洗剤で白濁して光が乱反射していると、どれだけ高光度なLEDバルブを装着していても集光できず、エルボー点の判定不能や光量不足による車検不合格(車検落ち)が全国の検査場で頻発しています。車検直前に慌ててマジックリンを使って余計に光軸を狂わせるトラブルを防ぐためにも、構造を理解した正攻法でのリペアが不可欠です。