大浦湾の海底に広がる「マヨネーズ並み」と形容される超軟弱地盤は、地盤改良工事の難易度を極限まで押し上げている。水深数十メートルの海底に数万本もの砂杭を打ち込む前代未聞の大規模工事は、技術的な不確実性と生態系への壊滅的な影響を孕んだまま強行されているのが実態だ。
「新基地を完成させたところで、本当に普天間は返還されるのか」。ゲート前で配布されるニュースレターには、泥沼化する工事によって軍事基地が恒久化することへの強い危機感が記されている。地盤崩落の潜在的リスクやジュゴンをはじめとする貴重な海洋生態系の破壊は、沖縄だけの地域問題ではなく、この国が環境保全と倫理的責任をどう扱うかを試すリトマス試験紙にほかならない。