つるの整理が整ったら、次なる焦点は「どの位置の花に実を付けさせるか」という着果節位のコントロールだ。子づるの付け根近くに咲く最初の雌花(5〜10節前後)は、一見早く収穫できそうに思えるが、迷わず摘み取らなければならない。低節位の果実は肥大期間が短く、皮が厚くなり、形が変形したり空洞果になったりするリスクが極めて高い。
理想的な着果節位は、子づるの本葉15節から20節前後に咲く「2番花」または「3番花」だ。この位置に実をつけると、根からの水分吸収と葉からの光合成産物の供給バランスが完璧に合致し、糖度が均一に乗った見事な球形に仕上がる。
開花当日の朝8時までに行う人工受粉も収穫の質を左右する。雄花の花びらを丁寧に取り除き、葯(やく)の花粉を雌花の柱頭へ優しくまんべんなく擦り付ける。受粉が完了した日付ラベルをつるに結びつけておけば、積算温度の計算が正確になり、完璧な食べ頃を見逃さずに済む。