長年、世界的なアダルトツーリズムの象徴とされてきたアムステルダムの飾り窓地区、デ・ワーレン。しかし現在、この歴史的なエリアは抜本的な観光公害対策と治安維持政策に直面している。自治体は飾り窓の営業時間の短縮や移転計画、ガイドツアーの禁止を推し進め、過度な泥酔者や迷惑行為を行う観光客を徹底して排除する姿勢を鮮明にした。かつての「寛容の街」は、秩序ある都市空間への回帰を急いでいる。
一方、アジア最大の歓楽街として知られるタイのパタヤ・ウォーキングストリートもまた、地殻変動の渦中にある。当局による定期的な一斉手入れ、監視カメラネットワークの強化、外国人経営店舗への締め付けが進む。さらに昨今は、路上での客引きからマッチングアプリや暗号資産決済を介した地下ネットワークへと構造がシフトした。不透明さが増した現場では、不法滞在や違法薬物、マフィアの介入が常態化しており、旅行者が容易に足を踏み入れられない危険地帯へと変質を遂げている。