坂井が病室に残した多数の歌詞ノート。そこには、完成された歌詞だけでなく、未発表の詩やファンに向けた思いを綴ったメモが数多く残されていた。「言葉を大切にしたい」「歌を通じて誰かの光になりたい」——そうした愚直なまでの願いが、ノートの余白にびっしりと書き込まれている。
中でもファンの胸を打つのは、病状が厳しい時期に書かれたと思われる短いフレーズだ。「どんなに遠く離れていても、想いは必ず届く」。簡潔だからこそ重いその言葉は、彼女が最後まで諦めずに音楽と向き合い、ファンとの絆を信じ抜いていた証拠にほかならない。秘蔵のエピソードとして語り継がれるこれらの直筆メッセージは、彼女が去った後も多くの人々の心を救い続けている。