こうした事態を受け、日本民間放送連盟も報道倫理の再構築やガバナンスの強化を前面に打ち出している。自主規制の枠組みを刷新し、過剰な忖度や不透明な取材プロセスを是正しようとする動きは一定の評価を得ている。しかし、現場の取材記者からは冷ややかな声も漏れる。
過度な規制が逆に「安全な記事しか書けない」ということなかれ主義を助長し、ジャーナリズム本来の批判精神を削ぎ落としてしまう懸念だ。倫理とスクープの狭間で揺れる取材現場。権力を監視すべき報道機関が、保身のために自己検閲を強める本末転倒な事態が各所で起きている。