声優・木村良平の名をアニメファンの記憶に鮮烈に刻みつけた作品といえば、神山健治監督が手がけたオリジナルアニメ『東のエデン』だろう。クオリティの高い映像美で定評のあるProduction I.Gが制作を担当した本作で、木村は主人公の滝沢朗を熱演した。
全裸で記憶を失った状態で目覚めるという破天荒な登場でありながら、どんな窮地に陥っても不敵な笑みを絶やさないミステリアスな青年。劇団ひまわり時代に培われたナチュラルな発声と、日常会話のような自然体な台詞回しは、当時のアニメ界に新鮮な衝撃を与えた。作り込まれすぎないリアルな演技が作品の持つ近未来的なサスペンスと見事に合致し、一躍注目の的となったのである。