「自宅を出るときは良さそうだったのに、到着したらオンショアで潰れていた」という失敗を防ぐには、御前崎の波情報をリアルタイムで複眼的に精査する手順の確立が欠かせません。現在では、有料の専門波情報アプリだけでなく、行政や港湾管理者が公開している御前崎波情報の無料ライブカメラや港湾気象計が非常に役立ちます。
現地の海を日常的に見守るベテランサーファーは、ライブカメラを単に「波の高さを見る道具」としては使っていません。着目すべきは堤防周辺の白波の立ち方と旗や木々の揺れ具合です。ライブカメラ映像の隅に映る吹き流しや樹木が激しく揺れている場合、画面上では面が整って見えても、実際には海上で強烈なサイドオンショアが吹き荒れているケースが多々あります。
さらに見落とされがちな要素が水温です。静岡県御前崎市の水温は、黒潮の本流が接岸しているか離岸しているかによって、同じ季節でも数度の開きが生じます。海上保安庁の海洋速報や現地の水温実測値に目を配ると、春先でも水温が15度を下回る日があれば、初夏に近い19度台を記録する日もあります。装備の選定(3ミリフルスーツか、タッパーやスプリングか)を誤ると、寒さによる体幹の麻痺から思わぬ事故につながるため、風速・潮位・水温の3点をセットで確認する姿勢が求められます。