「大丈夫だ、問題ない」元ネタの真実とエルシャダイ伝説を徹底解剖

「大丈夫だ、問題ない」元ネタの真実とエルシャダイ伝説を徹底解剖

「大丈夫だ、問題ない」元ネタの真実とエルシャダイ伝説を徹底解剖にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

ネットスラングとして定着した「大丈夫だ、問題ない」の発祥は、イグニッション・エンターテインメントが開発した3Dアクションゲーム『El Shaddai - エルシャダイ -』が2010年の米国ゲーム見本市「E3」に向けて公開した公式トレーラーです。

旧約聖書偽典『エノク書』を大胆に翻案した本作のPVでは、全身黒ずくめのジーンズ姿で現代風の携帯電話を操る天使ルシフェル(CV:三木眞一郎)と、天界の書記官である人間の青年イーノック(CV:三宅健太)のシュールかつドラマチックなやり取りが描かれました。

下界の堕天使たちを討伐するため出撃しようとするイーノックに対し、ルシフェルが「そんな装備で大丈夫か?」と問いかけます。そこでイーノックが自信満々に「大丈夫だ、問題ない」と返答。しかし、下界へ降り立った直後に鎧が粉々に砕け散り、雑魚敵相手にタコ殴りにされて敗北します。

すかさずルシフェルが時間を巻き戻し、「神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと――」と告げ、再び「そんな装備で大丈夫か?」と問いかけると、今度はイーノックが落ち着いた表情で「一番いいのを頼む」と答えて豪快に敵を薙ぎ払う、という一連のコントのような見事な天丼構造がネットユーザーの心を鷲掴みにしました。

このPVがニコニコ動画やYouTubeに転載されると、中毒性のあるセリフ回しとスタイリッシュな映像美のギャップから無数のMAD動画や二次創作が誕生。当時のエルシャダイPV再生数は、公式・派生動画を合わせて瞬く間に数千万回再生を突破し、ゲーム本編の発売(2011年4月)より半年以上も前の段階で「2010年度 ネット流行語大賞・金賞」に輝くというゲーム業界史上初の快挙を成し遂げました。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。