毎年1月下旬から2月上旬にかけて発表される東大出願状況速報は、受験界隈に激震を走らせます。東大の足切り制度は、全志願者を一律に点数順で落とすものではなく、各科類の募集定員に対してあらかじめ定められた東大足切り予告倍率を志願者数が上回った場合にのみ、共通テストの得点順で上位から合格者(第1段階選抜通過者)を絞り込む仕組みです。
文科各類(文科一類、文科二類、文科三類)は約3.0倍、理科一類は約2.5倍、理科二類は約3.5倍、そして最難関の理科三類は約3.0倍と、科類ごとに設定された倍率には明確な差異が存在します。この予告倍率の違いこそが、毎年のボーダーラインを大きく乱高下させる最大の要因です。
共通テストで何割必要なのかという疑問に対して、大手予備校の追跡調査や過去の公式データから導き出される結論は、「科類によって要求水準が劇的に異なる」という点に尽きます。新課程の配点体系下でも、理科三類や志願者が集中した年度の理科一類では東大共通テストボーダー得点率が80%前後を要求されるケースがある一方、倍率が緩やかな文科二類や理科二類では65%〜70%台前半の得点でも通過できる年が存在します。単に「東大だから8割台後半が必須」というわけではなく、志願動向と倍率設定が生み出す歪みこそがボーダーの正体なのです。