世界的なエネルギー危機の波が押し寄せる中、黒部川第四発電所(通称・クロヨン)をはじめとする黒部川水系の水力発電群は、その重要性を一層増している。化石燃料への依存度を下げ、CO2排出ゼロの電力を都市部に送り届ける基幹インフラとしての存在感は極めて高い。
天候に左右されやすい太陽光や風力発電と異なり、水力発電は出力を柔軟に調整できる貴重な「調整電源」として機能する。再生可能エネルギーの導入拡大が進む日本の電力網において、この半世紀前に築かれた水資源の活用システムは、現代のグリッド安定化になくてはならない生命線となっている。