不審な国際電話の背後には、綿密に設計された収益化の手口が存在します。警察庁の国際電話詐欺注意喚起やサイバー犯罪捜査機関の発表資料によると、国際電話を悪用した犯罪は主に「国際ワン切り詐欺」と「自動音声ガイダンス型詐欺」の2つのパターンに大別されます。
国際ワン切り詐欺の真相は、着信音を一瞬(1コール程度)だけ鳴らして切断し、着信履歴を見た利用者に「大事な用件かもしれない」と錯覚させて折り返し発信を誘発させる点にあります。折り返し先は、現地の通信事業者と詐欺グループが結託して設定した「プレミアムレートサービス(高額な情報料が付加される特別番号)」であることが多く、発信者には30秒ごとに数百円から数千円規模の高額な国際通話料が課されます。この通話料の一部がキックバックとして詐欺グループに渡る構造です。
もう一つの潮流が、着信に応答した瞬間に機械音声が流れる「自動音声ガイダンス型詐欺」です。「未納料金があるため法的措置へ移行します」「総務省(または警察庁)からの重要なお知らせです」といった脅迫的なアナウンスを流し、指定の番号を押させたり、偽のオペレーターへ接続させて金銭や個人情報を騙し取ります。