親自身が診断を受けている場合、あるいはすでに第一子が発達障害と診断されている家庭において、次の子どもへの発現割合はどの程度なのでしょうか。
疫学調査の集積によると、親が発達障害である場合に子どもが診断基準を満たす確率は概ね20〜40%前後と推計されています。一般人口における発症率(およそ数%〜10%未満)と比較すると相対的に高いリスクとなりますが、裏を返せば半数以上の子どもは臨床的な診断レベルには至りません。
また、発達障害の兄弟における発症確率についても調査が進んでいます。ASDの場合、上の子がASDである家庭で次に生まれる子どもがASDと診断される確率は約10〜20%、ADHDの場合は約25〜35%とされています。一般の発症率よりは高いものの、100%受け継がれるわけではないという現実を示しています。
さらに、近年は子どもの診断をきっかけに「自分もそうだったのか」と気づく大人の発達障害のケースが急増しています。親世代が適切な自己理解を得ることで、子どもの特性にも早期に気づき、家庭内での摩擦を減らす前向きな連鎖も生まれています。