日本国内で消費者に向けて通信販売を行う事業者は、特定商取引法第11条に基づき、運営責任者の氏名、登記された正式な所在地、実効性のある電話番号、返品条件などを明確に開示する義務を負っています。しかし、「TT a little knowledge store 会社概要」およびサイト内に掲示された「特定商取引法に基づく表記」を精査した結果、重大なコンプライアンス上の懸念点が複数浮き彫りとなりました。
まず所在地として記載されている住所を登記データベースおよび現地の商業登記情報と照合したところ、香港や深センなどの雑居ビルの一室、あるいは実体のないバーチャルオフィスの住所が指定されている事例が確認されました。さらに問題なのは連絡先です。電話番号の記載がそもそも存在しないか、記載されていても国際電話番号で常時留守番電話、あるいは「現在使われておりません」というアナウンスが流れるケースが目立ちます。連絡手段が無料のフリーメールアドレス(GmailやOutlook)やサイト内の問い合わせフォームのみに限定されている点は、正規の通信販売事業者として極めて不誠実な体制です。
消費者庁や国民生活センターが公表している悪質通販サイトの典型的な特徴として、「運営責任者名が不自然な外国人名またはアルファベットのみ」「利用規約や返品ポリシーの日本語が機械翻訳特有の不自然な言い回しになっている」という点が挙げられます。同ストアのフッターに配置された免責事項にも、助詞の脱落や文脈のねじれが散見され、日本国内に正規のカスタマーサポート拠点を置いていない実態が透けて見えます。