科学的に全否定されているにもかかわらず、なぜ知的な現代人が予言にすがり、信じ込んでしまうのか。宗教学者や社会心理学者の研究によって、その深層心理が解明されています。
1950年代、社会心理学者レオン・フェスティンガーは「終末予言を信じた集団が、予言が外れた後にどう行動するか」を調査しました。その結果、信者たちは間違いを認めるどころか、「自分たちの信仰心のおかげで世界が救われた」と都合よく解釈を変え、むしろ布教活動を激化させることが判明しました。これを心理学で「認知的不協和の解消」と呼びます。
人は自らの不安(=いつ来るか分からない大地震への恐怖)をコントロールしたいという強烈な防衛本能を持っています。「〇月〇日に来る」と日付を指定されると、恐怖を感じる一方で、「その日さえ乗り切れば助かる」という偽りの安心感を得てしまいます。予言が外れた際にも「外れて恥ずかしい」という精神的苦痛を避けるため、「未来が変わった」「別のプレートにエネルギーが逃げた」と脳内でストーリーを書き換えてしまうのです。
【プロの結論】デマに強い人と踊らされやすい人の判断基準
不確実な時代において、フェイクニュースやオカルト予言に惑わされないためには、情報に対する明確なリテラシーの境界線を持つ必要があります。
【デマに踊らされやすい人の特徴】
「日付・場所」がピンポイントで書かれた情報を無批判に信じる/公的機関の見解よりインフルエンサーの直感を好む/不安を解消するためにSNSで同様のオカルト情報を検索し続ける(確証バイアスの強化)。
【情報リテラシーが高い人の判断基準】
科学的根拠のない日付指定は即座にノイズとして遮断する/一次情報(気象庁・文部科学省・地震調査研究推進本部)のみを参照する/「いつ来てもいいように」家具の固定や備蓄といった現実的な物理対策にリソースを集中させる。