破局から半世紀以上が経過した現在でも、ネット上などで「二人の間に隠し子がいたのではないか」という根拠のない噂が囁かれることがあります。しかし、事実として小林旭と美空ひばりの間に子供は一人も誕生していません。
ひばりは子どもを深く望んでいたとされますが、多忙を極める興行スケジュール、母・喜美枝による徹底的な監視、そして別居状態の長期化により、夫婦としてのプライベートな時間は極限まで削られていました。
その後、美空ひばりは1977年、実弟であるかとう哲也(加藤益夫)の実子、加藤和也を7歳のときに正式に養子として迎え入れました。ひばりは和也を実の子以上に溺愛し、自らの莫大な遺産と「ひばりプロダクション」の未来を彼に託すことになります。一方の小林旭は、破局から3年後の1967年に元大映の女優・青山京子さんと再婚。青山さんは芸能界を完全に引退して家庭に入り、小林旭の激動の人生(事業の挫折や借金問題など)を長年にわたって支え続けました。この対照的な家族の歩みこそが、二人が求めていた「幸福の定義」の根本的な違いを雄弁に物語っています。