コース設計を手掛けたのは、日本の黎明期における天才設計家として知られる赤星四郎です。相模カンツリー倶楽部や程ヶ谷カントリー倶楽部の改修などでも知られる赤星は、英国で培ったクラシックなリンクス思想を重んじ、ブルドーザーで地形を平坦に削る近代工法を嫌いました。富士山麓の自然な傾斜とアンジュレーションをそのままフェアウェイに落とし込んだレイアウトは、歩くほどにその奥深さを知ることになります。
コース全体の難易度を決定づけているのが、「富士山からの強烈な芝目」と「小さく硬い砲台グリーン」の組み合わせです。一見すると平坦に見えるパッティングラインでも、富士山の山頂を背にした順目は驚くほどのスピードで転がり、逆に山頂へ向かう逆目は壁に当たったかのようにショートします。「富士見グリーンには魔物が棲む」とキャディ陣が口を揃える通り、傾斜と芝目が喧嘩する錯覚ゾーンでは、キャディのアドバイスなしにパーセーブすることは至難の業です。
さらに赤星四郎特有の「アリソンバンカーを彷彿とさせる深いガードバンカー」がグリーンの手前左右を固めています。花道からランを使って攻める技術を持たないゴルファーには容赦ないペナルティが科される設計となっており、単なる飛距離勝負を許さない知的な戦略性が求められます。実測以上の正確なアイアンショットとアプローチ技術が試される点こそ、腕自慢のトップアマたちが足繁く通う理由です。