頭文字Dの技術監修を務めた元レーシングドライバーの土屋圭市氏は、自身の公式インタビューやYouTubeチャンネル等で、溝落としのルーツが「全日本ラリー選手権やダートトライアルの現場」にあったことを明かしています。
未舗装路(グラベル)を走るラリー競技では、コーナー内側のバンクや轍(わだち)にタイヤを引っ掛けて曲がる走法が実戦で日常的に使われていました。土屋氏が若手時代、峠道での練習走行中に「舗装路(ターマック)の浅い側溝でも同じ効果が得られるのではないか」と試した実体験が、しげの秀一氏を通じて藤原拓海の神技へと昇華されたのです。
つまり、溝落としは完全なフィクションではなく、ダート競技のバンク走法を舗装路の側溝に応用した実在のドライビング理論が原点となっています。