ドラッグストアの店頭で最も目にする「命の母A」と「ルビーナ」。どちらも更年期向け医薬品として知名度が高い製品ですが、中身の設計思想には明確な隔たりが存在します。
小林製薬が製造販売する「命の母A」は、三大漢方に用いられる当帰や芍薬、茯苓をはじめとする13種類の生薬エキス末に加え、チアミン(ビタミンB1)やリボフラビン(ビタミンB2)、葉酸、タウリンなどの西洋医学的な栄養素をバランスよく配合した「和漢総合保健薬」です。体質を選ばず、自律神経の乱れからくる全身倦怠感や気力の衰えを底上げすることを目指しています。
一方、武田薬品工業の系譜を引くアリナミン製薬の「ルビーナ」は、中国の古典医学書『金匱要略』に収載されている伝統処方「連珠飲(れんじゅいん)」を忠実に製剤化した純粋な漢方薬です。四物湯(補血)と苓桂朮甘湯(利水・気逆改善)を合方したものであり、配合生薬は8種類に絞り込まれています。「貧血や冷えがあるのに、急激な動悸やのぼせ、めまいが起きる」という、気・血・水の乱れが同時に押し寄せている中等度以下の体力の方にシャープに作用します。
選び方の基準として、日々の疲れや漠然とした身体の重さをマルチにケアしたい場合は命の母A、立ちくらみやホットフラッシュなど連珠飲の適応症状がはっきりしている場合はルビーナを選択するのが合理的です。