チューニング愛好家の間で定番となっている「オイルキャッチタンク」ですが、ネット上には危険な誤解が蔓延しています。「社外のオイルキャッチタンクを取り付けているだけで車検に落ちる」という噂や、逆に「ホースの先を車体下に逃がしていてもタンクを経由していれば通る」という明確な虚偽情報が代表例です。
オイルキャッチタンク車検対応基準における法的な絶対条件は、「完全密閉式の循環レイアウト(還元配管)になっていること」の1点に尽きます。エンジンから出たブローバイガスをタンク内に導入してオイル分や水分を沈殿・分離させた後、気体成分を必ずホースで吸気マニホールドまたはサクションパイプへと戻す配管構成でなければなりません。タンク上部に大気開放用のブリーザーフィルターが付いている製品や、還元ホースを外してメクラ蓋をしている仕様は、一発で車検不合格となります。
ここで、確実な性能維持のためのオイルキャッチタンク取り付け詳細まとめと注意すべき手順を整理します。
- 耐油・耐圧ホースの選定:負圧で潰れてしまうような軟質シリコンホースや耐油性のないホースは絶対に使用せず、肉厚な強化ブレード入り耐油ホースを使用する。
- レベルゲージの視認性:車検ラインではタンク内の溜まり具合を目視確認できるレベルゲージ管や窓が備わっているかどうかも重要視される。
- 配管の取り回し勾配:ガス配管が途中で極端に垂れ下がると、そこに溜まった結露水やオイルが配管を閉塞させてクランクケース内圧を急上昇させる原因となるため、常に自然流下または水平以上のレイアウトを確保する。
あわせて、DIYユーザーが知っておくべきPCVバルブ詰まり洗浄方法も確認しておきましょう。取り外したPCVバルブの内部にパーツクリーナーを吹き込み、内部のスラッジを徹底的に洗い流します。内部に組み込まれたチェックバルブの金属球がスムーズに動いているかどうかは、パーツを手に持って振った際に「カチカチ」と軽快な打音が鳴るかで判断します。音が鈍い、あるいは全く鳴らない場合は内部スプリングの破損や固着が確定しているため、洗浄ではなく新品へのアッセンブリー交換を行ってください。