B型肝炎の臨床像は、感染した時期や免疫状態によって「急性肝炎」と「慢性肝炎」に大別されます。成人が初めてウイルスに感染した場合の多くは急性肝炎となり、激しい免疫反応によって一時的な発症を迎えます。
急性発症時の初期症状として代表的な兆候には、以下のようなサインが挙げられます。
- 身体の奥から湧き上がるような強い全身倦怠感
- 急な食欲不振、吐き気、発熱
- 皮膚や白目が黄色く濁る「黄疸(おうだん)」
- ウーロン茶や濃い紅茶のような褐色尿
大人の初感染では免疫がウイルスを排除して一過性の感染で治癒するケースが大半ですが、乳幼児期に感染した場合や一部のジェノタイプ(遺伝子型)ではウイルスが体内に生涯居座る「持続感染(キャリア化)」へと移行します。慢性肝炎では強い自覚症状が出にくい反面、肝臓内部で持続的な破壊と再生が繰り返され、将来的な重篤化を引き起こす温床となります。