「木へんに冬」を調べる過程で、海産魚類の「ヒイラギ」に出会う読者も少なくありません。植物の柊と魚のヒイラギは全く異なる生物ですが、命名の由来において興味深い文化的共通点を持っています。
スズキ目ヒイラギ科に属する魚のヒイラギは、漢字では「鮗」または植物と同じく「柊」、あるいは「比伊良木」と表記されます。この魚は体長10cm前後の側扁した小魚で、体表に鋭いトゲ状の鰭(ひれ)を持っています。
釣り上げたり手で触れたりした際に、ヒレの鋭いトゲで刺されて「ひいらぐ(痛む)」ことから、植物のヒイラギになぞらえて名付けられました。食用としても親しまれ、煮付けや唐揚げ、干物などにすると上品な白身の旨味が際立つ美味な魚です。