氷川きよしの私生活を語るうえで、過去に週刊誌を賑わせた数々の親密交際報道を避けて通ることはできません。なかでも芸能ジャーナリズムに大きな爪痕を残したのが、2010年7月に『FRIDAY(フライデー)』がスクープした俳優・松村雄基との深夜デート報道でした。
記事では、都内の高級住宅街を散策するツーショット写真とともに、氷川が松村の後ろポケットに指を差し入れて歩く親密な様子や、氷川の自宅マンションにお泊まりする姿が生々しく描写されました。当時、双方の事務所は「プライベートでも親しくさせていただいている良き先輩・友人の一人」とコメントし、交際関係を否定。しかし、後日2014年にも逗子にある別荘での密会が女性セブン等で報じられるなど、その絆の深さは単なる共演者の枠を超えたものとして長く語り継がれました。
これらの報道を検証して浮き彫りになるのは、熱狂的な中高年ファンを抱える巨大スターゆえに、誰かと食事を共にすることすら厳重に制限されていたという異常な環境です。松村との関係について、当時の音楽関係者は「氷川さんが本音を吐露し、本来の自分を取り戻せる数少ないシェルターのような存在だった」と証言しています。単なる色恋沙汰として片付けられない、表現者の魂の救済がそこにはありました。