このフットウェアを生み出したのは、シューズブランド「chausser」を率いるデザイナーの前田洋一氏だ。株式会社ショセが手がけるプロダクトは、単に見た目の美しさを追うのではなく、履き込むほどに愛着が湧く道具としての完成度を追求してきた。保守的な空気が残りやすい製靴・フットウェア産業において、氏のアプローチは極めて前衛的でありながら実用性に満ちている。
秘密は、原皮の染色段階からフッ素樹脂を繊維の奥深くまで浸透させた独自の撥水加工レザーにある。表面にコーティングスプレーを吹き付けただけの急場しのぎとは異なり、革本来のしなやかな通気性と風合いを保ちながら、半永久的な撥水力を誇る。水に濡れてもシミにならず、旅先でサッと拭くだけで元の輝きを取り戻すメンテナンス性の高さは、実用を重視する前田氏の思想そのものだ。