インターネット上の旅行情報やQ&Aサイトで散見されるのが、「徳島は四国だから冬でもスタッドレスタイヤは不要」「南国気候だから軽装で十分」という誤った言説です。この認識は、訪問者にとって致命的なトラブルの引き金となります。
第一の誤解は「冬期の積雪と路面凍結」です。徳島市などの沿岸平野部では雪が積もることは稀ですが、三好市池田町や祖谷渓、あるいは剣山周辺の標高500メートルを超えるエリアでは、12月から3月にかけて普通に積雪・凍結が発生します。徳島自動車道でも、山間部区間(井川池田IC〜川之江東JCT付近)では冬用タイヤ規制やチェーン規制が敷かれることが珍しくありません。温暖な瀬戸内海沿岸の感覚のままノーマルタイヤで山間部に踏み込むのは極めて無謀です。
第二の盲点は「夏季の局地的猛暑(フェーン現象)」です。台風や低気圧が日本海を通過する際、南風が四国山地を越えて徳島平野や吉野川中流域に吹き下ろすことで、気温が異常上昇します。全国最高気温ランキングで三好市や美馬市が上位にランクインするのはこのためです。湿度と気温が同時に跳ね上がるため、熱中症リスクは東京や大阪の都心部を大きく上回ることがあります。