熱狂が続く一方で、近年のデジタルイラストを取り巻く環境の変化に伴い、見過ごせない課題や誤解も浮上しています。特に2024年から2026年にかけて急激に進歩した画像生成AIを巡るトラブルは、進撃の巨人ファンコミュニティにおいても深刻な議論を巻き起こしました。
ネット上の掲示板やSNSでは、「美麗な神作イラストとして称賛されていた作品が、実は無許可で学習させたAIによる自動生成だった」という事案が散見され、クリエイター同士の不信感を招くケースが報告されています。また、公式のキービジュアルや画集のスキャンデータを無断で「超高画質壁紙」と銘打って再配布し、広告収入を得ようとする海賊版サイトの横行も問題視されています。
進撃の巨人 公式イラストを含む版権物の二次創作は、講談社をはじめとする公式権利者の寛容な姿勢と、ファンダム側の節度あるマナーという暗黙の信頼関係の上に成り立っています。個人の非営利鑑賞にとどまらず、画像をグッズ化して無断販売したり、AI生成物を本物の描き下ろしと偽って拡散する行為は、文化そのものを衰退させかねない重大なリスクです。鑑賞者側にも、作品の出自やクレジットを正しく見極めるメディアリテラシーが強く求められています。