彼女の人生を語る上で避けて通れないのが、自身の健康問題と向き合った経験だ。50歳を前にして発覚した「心房細動」という心臓の不整脈。カテーテルアブレーション手術を受ける決断を下したことは、彼女の生き方をさらに深く、強固なものにした。
「いつ何が起きるか分からないのが人生。だからこそ、自分の心に嘘をつかずに生きたい」
病を乗り越えたことで、益子は周囲の目や批判を過剰に気にするのをやめた。自らの限界を知り、命の有限性を実感したからこそ、「怒らない大会」の活動にも一歩も引かない覚悟が備わったのだ。病魔との闘いは、彼女に圧倒的な強さと、他者の痛みに寄り添うどこまでも優しい視線を与えた。