愛情の問題とは別に、現実として立ちはだかるのが親の肉体的限界です。ここで問題になるのが抱っこ紐の卒業時期でしょう。一般的に抱っこ紐の耐荷重は15kg〜20kg程度(2歳〜4歳前後)に設定されていますが、体重が増した子供を長時間抱え続けることは、親の脊椎や膝に深刻なダメージを与えます。
日本小児科学会の安全啓発でも、保護者の転倒リスクや骨格への無理な負担に対する注意が呼びかけられています。子供が歩行に慣れる2歳前後からは、日常の長距離移動での抱っこ紐使用を徐々に減らし、ベビーカーや歩行への移行を図るのが望ましいタイミングです。ただし、移動手段としての抱っこ紐を卒業しても、家の中での数秒間の抱っこや、ベンチに座って膝に乗せるような「スキンシップとしての抱っこ」は継続して何ら差し支えありません。