「窓を閉め切っている室内なのに、なぜコバエが湧くのか」という疑問に対し、植物防疫の専門家や園芸農家の知見を統合すると、主な発生原因は大きく「外部からの飛来侵入」と「土壌内に潜んでいた卵の孵化」の2パターンに集約されます。
家庭内で見かけるコバエには複数種が存在しますが、観葉植物の土の周辺を歩き回ったり低空飛行したりする虫の約9割は「クロバネキノコバエ」です。体長1〜2ミリ程度と極めて小さく、一般的な網戸の網目(約1.15ミリメッシュ)をすり抜けて室内へ入り込みます。さらに、購入した鉢植えの培養土にあらかじめ産み付けられていた卵が、室内の適度な温度(25〜30度)と湿気によって一斉に孵化するケースも後を絶ちません。
キノコバエの幼虫は、土中の有機物(腐葉土、堆肥、油かす)や湿った土壌に生える菌類(カビ)を餌にして増殖します。つまり、「湿った有機質の土」と「風通しの悪さ」が揃った瞬間、植木鉢はコバエにとって理想的な産卵・繁殖コロニーへと変貌します。