この巨像は型抜きのコンクリート製ではない。沖縄が誇る伝統工芸産業の象徴、正真正銘の壺屋焼(やちむん)である。制作を指揮したのは、名工として知られる現代の名工・陶工の宮城勝人氏を中心とする壺屋陶器協同組合の精鋭たちだ。
3メートルを超える陶器を焼き上げるプロセスは、無謀とも言える挑戦の連続だった。乾燥時の収縮で生じるわずかな歪み、窯の中での予期せぬヒビ割れ。分割して焼成し、寸分の狂いもなく組み上げるという難業は、300年を超える壺屋の歴史に蓄積された技術がなければ決して成し得なかった。表面に刻まれた荒々しいヘラ目、力強く見開かれた瞳。間近で凝視すれば、土と炎を手懐けた職人たちの荒い息づかいが聴こえてくるかのようだ。