枝葉を青々と輝かせ、庭の主役として際立たせるには、理にかなった年間の手入れが欠かせない。剪定のベストシーズンは、新梢が固まる初夏(5月〜6月)と、冬支度前の秋(9月〜10月)の年2回だ。基本は「透かし剪定」。密生して風通しが悪くなった内部の小枝を間引き、幹の奥まで太陽光を行き渡らせる。これを怠ると、内側の葉が枯れ上がり、外側ばかりが茂る不格好な姿になってしまう。
現在、造園関係者が最も警戒しているのが温暖化に伴う害虫被害の北上だ。特にキオビエダシャクの幼虫による食害やマキサビダニの被害は、わずか数週間で木全体を茶色く枯死させる危険を孕んでいる。最新の防除アプローチでは、従来の広域薬剤散布一辺倒から脱却し、害虫の発生初期を捉えるフェロモントラップの活用や、天敵を活かした環境負荷の低い生物農薬とのローテーション散布がスタンダードになりつつある。
もし庭の木が葉の色を失い、枝先から枯れ込んでいるなら、ただちに根周りの通気性をチェックしてほしい。長年の踏み固めや排水不良で窒息状態に陥っているケースが大半だ。幹の根元から1メートルほど離れた周囲に放射状の溝を掘り、完熟腐葉土と硬質木炭を混ぜ込んで埋め戻す「エアレーション療法」を施すことで、休眠していた細根が劇的に復活し、驚くほどの新芽が吹き出してくる。