刺激が抜けてしまう最大の要因は、揮発と酸化にある。今年実施された食品の鮮度保持に関する検証データによれば、すりおろした瞬間から急速に失われる刺激成分は、適切な密閉と冷却を行うだけで残存率が跳ね上がることが裏付けられた。チューブでも生でも、ポイントは「空気に触れさせないこと」と「極低温を維持すること」の2点に尽きる。
生わさびであれば、表面を濡らしたキッチンペーパーで包み、さらにラップで隙間なく密着させてからチルド室に入れる。これだけで3週間から1ヶ月近く、みずみずしさとツンとくるパンチを維持できる。おろして余ってしまったものは、薄く平らにラップへ広げて急速冷凍し、使う分だけパキッと折って解凍せずにそのまま料理へ投入する。これがプロも実践する最も合理的で失敗のない知恵だ。