ネガティブな侮蔑語としての歴史を持つ「青二才」ですが、近年ではその言葉が持つ「荒削りなエネルギー」や「成長への貪欲な姿勢」をポジティブに再解釈する動きも生まれています。その象徴的な事例が、東京・中野や阿佐ヶ谷、神田などで高い人気を誇る日本酒居酒屋「青二才」の存在です。
従来の日本酒業界には「通(ツウ)が集う敷居の高い世界」という固定観念が存在していました。そうした閉塞感を打破すべく、同店は「日本酒の素晴らしさを若者や初心者にフランクに届けたい」という想いから、自らをあえて「青二才」と名乗ってスタートしました。全国の若手蔵元(醸造家)が醸す挑戦的な銘柄を積極的に発掘し、カジュアルなグラススタイルで提供する業態は、若年層や女性客を中心に熱狂的な支持を集めています。
自らの未熟さを隠さず、むしろ「伸びしろ」として誇りながら既存の権威に挑戦するというスタンスは、ミレニアル世代・Z世代の価値観とも強く共鳴しています。言葉の持つネガティブな手垢を払い落とし、新しいカルチャーの旗印として昇華させた好例といえるでしょう。