日本相撲協会の現在の状況を語る上で欠かせないのが、八角理事長(第61代横綱・北勝海)を中心とした長期安定政権の運営手腕です。公益財団法人への移行以降、協会は文部科学省の監督下で抜本的な透明性の確保を求められてきました。
協会の最高意思決定機関である理事会は、親方衆から選出される理事に加え、複数の外部有識者理事(弁護士、元官僚、企業経営者など)で構成されています。日本相撲協会の役員・組織図を見渡すと、広報部、指導普及部、審判部、巡業部、危機管理委員会といった各部署が明確に役割分担されており、かつてのような「親方の個人的な裁量」で物事が決まる旧弊なピラミッド構造からの脱却が図られています。
親方一覧に名を連ねる約100名の年寄たちは、いずれも現役時代の実績と厳しい資格審査を経て「名跡」を継承した元力士たちです。現在ではコンプライアンス研修の受講が完全義務化され、指導方針の逸脱には厳しいペナルティが科される組織ルールが確立されています。