被害の激増に対し、公的機関もかつてない警戒レベルを引き上げている。警察庁が公表する最新の統計では、特殊詐欺およびSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額は深刻な水準で推移しており、組織の国際化と匿名化が捜査を難航させている実態が浮き彫りとなった。
一方、金融庁も無登録業者への警告や金融機関に対する不正送金監視の強化を急ピッチで進めている。しかし、正規の銀行送金や暗号資産取引所を複数経由し、一瞬で海外の口座へ資金を分散・洗浄するマネーロンダリングの手法に対しては、現行法の枠組みだけでは追いつかない側面も残る。制度による保護を過信せず、個々人が自立した防衛意識を持つことが不可欠だ。