ゴツゴツとした岩肌から黄色い硫黄の結晶が覗き、凄まじい音とともに噴気孔から煙が立ち上る硫黄山(アトサヌプリ)。立ち込める硫黄の香りは、ここがまさに活火山であることを無言で主張している。このパワフルな大地がもたらす恵みこそが、麓に広がる川湯温泉だ。
日本でも極めて珍しい強酸性の泉質は、釘を入れると数日で溶けてしまうほどの還元力を持つ。「本物の湯治効果」を求めて全国から湯治客が集まるこの温泉街は、古くからの温泉文化を大切に継承してきた。お湯に浸かった瞬間に皮膚をピリッと刺激する感触と、身体の芯からじわじわと温まる心地よさは、一度体験すると病みつきになる魅力がある。