外来診療で患者が最も強いストレスを感じるのが「初診時の果てしない待ち時間」だ。取材班が独自に入手した運用マニュアルによると、同院では午前中の混雑を回避するための明確な動線設計が敷かれている。カギを握るのは、来院前のWeb事前問診システムと時間帯予約枠の連動だ。
受診希望者は当日朝の飛び込み来院を避け、専用ポータルから症状を事前入力した上で、午前10時半以降または午後枠を指定するのが待ち時間を最小化する鉄則となっている。事前にアルゴリズムが問診票を解析し、受診すべき診療科と想定される検査をトリアージしておくことで、初診であっても受付から診察室へ呼ばれるまでの滞在時間が従来の半分以下に抑えられている。
循環器や消化器をはじめとする専門外来の評判も上々だ。受診者への聞き取りでは「大病院特有の威圧感がなく、検査結果の説明が極めて明快」「混雑時でも医師が目を見て話してくれる」といった声が目立つ。単なる混雑緩和にとどまらず、問診の手間をデジタルで削ぎ落とした分、専門医が患者と直接対話する本来の時間へ還元されていることが高評価の背景にある。