活況の裏で、街の風景も変容を迫られてきた。浅草仲見世商店街では、歩行中の飲食によるトラブルを防ぐため、「店先や指定のイートスペースで立ち止まって味わう」というルールが定着しつつある。焼きたての人形焼や揚げ饅頭をその場で噛み締める観光客の表情には、急ぎ足の旅にはない落ち着きが宿る。
一方、古都・鎌倉の小町通りでも同様の模索が続く。歴史ある街並みを守りながら、いかに新しい食べ歩き需要を受け止めるか。通り沿いの店舗群はゴミ箱の共同設置や清掃活動を強化し、観光客を迎える側のインフラを整えてきた。美味を享受する側のリテラシーもまた、成熟の時を迎えている。