「正解が見えなくなって、ホテルに戻って一人で泣いた夜もありました」
独占インタビューの冒頭、彼女は照れ笑いを見せることもなく、まっすぐにこちらの目を見つめてそう切り出した。話題を呼んだ難役の撮影中、連日深夜まで及ぶディスカッションと繰り返されるテイクのなかで、極限まで追い詰められていたという。監督からの要求は高く、妥協は一切許されない。未公開のエピソードとして彼女が明かしたのは、作品の転機となる重要な感情シーンでの出来事だ。
「何十回とカメラを回しても、どうしても納得がいかなくて。現場全体に重苦しい空気が漂う中、監督が『今の環奈ちゃんの中に、嘘がある』とポツリと言ったんです。悔しくて、情けなくて。でもその一言で、自分が役を守ろうとして無意識に保身に走っていたことに気づかされました。そこから着ぐるみを脱ぎ捨てるように、自分自身のドロドロした感情まで役に注ぎ込む覚悟が決まったんです」